この時期、兵庫県神戸市西部の須磨から垂水、明石市にかけて獲れるシンコと呼ばれる小さな魚をこの辺りではイカナゴというのですが、今年はどうも漁獲量が激減しているみたいです。
毎年この季節には町中が醤油が焦げたような甘辛い臭いがして、今年もくぎ煮のシーズンがやって来たかと感じる春の風物詩なのですが、今年はどうも違います。
イカナゴ漁は解禁したとニュースで言っていたけど?
町を歩いていてもいつもの醤油の焦げた臭いがしません。
郵便局に行っても、いつもは局内に大量に持ち込まれたイカナゴパックの醤油の臭いが漂っていたのに臭いません。
宅急便の受付所にものぼりがありません。
スーパーに行ってもイカナゴのくぎ煮用のザラメ、醤油、みりん、黄金糖(照りを出すのに使うのでこの時期大量に並びます)、発送用の透明パックは大量に積まれているのに、肝心のいかなごが何処にもありません。
イカナゴ漁が解禁(2017年は3月7日でした)になると朝からスーパーのイカナゴコーナー?には大量に積み上げられたイカナゴを朝一で買って炊こうとする人で大行列が出来ていたのですが、今年は見かけません。
近所のスーパーで今年一度だけ見た”幻のイカナゴ”は三千円程していましたので、さすがにこんな値段では手が出ません。
明石の魚の棚では入荷量が少ない事もありキロ四千円でも直ぐに売り切れたらしいですが・・・
毎年、くぎ煮を楽しみに待っている人達に、くぎ煮を作って送る人も今年は大変そう。
これだけ不漁だと大量に仕入れたザラメや醤油、みりん等はどうするんだろうと・・・
特売の目玉にするのでしょうか?
他人事ながら気になります。
いつもはイカナゴが大きくなるにつれて値段が下がるのですが、今年は”イカナゴ”を売っていません。
昔キロ千円程の頃は母親が毎年いかなごのくぎ煮を業者かと思う位、毎日のように大きな鍋を焦げ付かせながら炊いていましたが、こんなに高くては買えません。
魚コーナに並んでいるパックのくぎ煮を見ると100g千円程する高級品になっていました。
イカナゴが今よりずっと安い頃は毎日ご飯にたっぷりのせて食べていましたので1kgなんてあっという間に無くなりました、そんなイカナゴのくぎ煮はもう庶民には手の届かない高級品です。
イワシと同じようにイカナゴも高級魚になってしまいました。
給食に度々クジラ料理が出ていた世代には、今のクジラの値段を見ると高級品を食べていたんだとちょっと自慢出来そうな気がします、イカナゴもそんな日が来るのかもしれません。
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