猫の島・佐柳島のこと

2017年6月15日木曜日

日報

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佐柳島について検索していたら、咸臨丸の水夫に塩飽諸島から乗り込んだ人が多くいたようで、佐柳島からも二人が水夫として乗船し、はるばる太平洋を越えてサンフランシスコまで行き船の修理の為に、サンフランシスコにあるメア・アイランド海軍造船所に滞在していました。

小さな島なので、ひょっとしたら漁師だった曾祖父が、港でこの二人に合っていたかもしれません・・・とっても夢のある妄想が広がります。


西海岸にある”メア・アイランド海軍造船所”というと昔、造船所内で開催されたファミリーデーに当時従業員だった方に連れて行ってもらった事があります。

軍の施設でも関係者と一緒ならだれでも簡単に入れるようでした。


今から160年程前に佐柳島出身の二人の水夫が、この造船所にいたという事を最近知り、何かの縁で繋がっているようで懐かしくなり、訪問時に貰ったメダルを探し出してきました。


来場記念のお土産に頂いたもの。


このような原子力潜水艦もここで建造されていました。


潜水艦のモチーフの裏面にはファミリーデーセレブレーション(ファミリーデーを短くどう訳すか判りませんが、日本語で言うところの従業員家族親睦会?)メア・アイランド海軍造船所と記載されています。

残念ながら?いや、軍縮により平和になるので残念ではない?
とにかく、もう二度とこの造船所でファミリーデーは開催される事はないでしょう。


もう一つ母親の自慢話。

”むかし(50年程前)、佐柳島に映画の撮影で千葉真一さん(野際陽子さんの元ご主人、新田真剣佑さんのお父さん)が来たんや〜”


と言っていたので調べてみると”あの空の果てに星はまたたく(1962年)”という映画のロケ地になってました。


宣伝用のポスターを見るとカラーの様に見えますがモノクロ映画です。

説明文に出てくる”サンパン”と言う聞き覚えのある言葉。

子供の頃、多度津からの連絡船が長崎側に着岸出来る桟橋が無く、沖合で”サンパン”と呼ばれる小さな船に乗り換えて港に上がっていました。
船から乗り換える時に、陸が近くても海が深くて怖かった思い出があります。

この映画を観たいと思いレンタルビデオを探しても無かったので、母親が元気な内に一度で良いから、一緒にこの映画観てみたいです。

探偵ナイトスクープに頼もうかしら?


上記の映画の作品紹介を見てみると・・・

急斜面の段々畑・・・確かに急斜面なので小さな段々畑ばかりで米は作れません。

絶えず嵐にみまわれる・・・瀬戸内海なので海は穏やかで、絶えず嵐がきた事は無かったようです。

貧しい島・・・瀬戸内海に浮かぶ小島なので決して豊かではない。母親に聞いてみると戦後しばらくは、まだ電気が来てなかったのでランプ生活で、仕事は漁師や除虫菊栽培で生計を立てていたようです。

こんな瀬戸内海の何も無い小島でも、戦時中にはグラマンの機銃掃射に遭い亡くなった方もいたそうです。
祖父は漁師でしたので毎日新鮮な魚や、アホ程獲れるアサリだらけの(今はどうか知りませんが、昔は本当に潮干狩り以上にアホ程採れました)のみそ汁ばかり食べて、島には肉屋というものが無いので牛肉や豚肉は滅多に口に出来ないけれど,肉といえばさっきまで庭を元気よく駆け回っていたニワトリ (^▽^;)


盆踊り開催時は広場が人で埋め尽くされる程の賑わいがあった時代もありました。。


今は人口百数十人程で平均年齢が75歳位。

数えた事は無いけど、ニュージーランドの羊の様に人間より猫の方が多いと思う。

コンビニ無し(島のお店はある意味不定期営業のコンビニかも)・・・私が子供の頃は何でも売っているハセガワ・ジェネラル・ストアの様な小さなお店が数件ありました。

誰が買うのか?ブルーチーズのパンまで売っていると思ったら、違った・・・
肉が欲しいときは前もって注文しておきます。


もちろん信号無し。

レンタカーはもちろんの事、レンタサイクル無し。

島内一周も道がないので無理。

エレベーターはもちろん、ガソリンスタンドも、コンビニも、ネオンも、レンタルビデオ店も何もない。

交番なし。

自動販売機無し・・・今は猫目当ての観光客が来るので売れそうですが夜間は売上げほぼゼロです。

医師はいません(急病のときは船で多度津まで行きます)、一刻を争う急病のときが一番困ります。
通院は一日が掛かりで高齢者には大変。

ただ交通事故や事件がないのが自慢。

就学児童がいなくなり随分前に小学校は廃校、小学校跡は小中学生の為の体験センターになってます。

携帯電話を持っている人を数えられる程のこんな小さな島でも、ドコモの携帯は繋がります。

先日、島に帰った親戚の話しによると2017年夏頃にカフェと宿泊施設が出来るそうです。



そんな佐柳島ですが、知らない人に説明するときは、少し前なら2010年8月にヘリコプターが送電線に引っ掛かって落ちたとこ。
2019年12月追記
情熱大陸2019年12月29日放送の海上保安庁ヘリコプターパイロットの回で、このヘリコプター事故の話が出てました。

今なら動物写真家の岩合光昭氏が猫を撮りに来た島という方が判り易いです。


いつかは”人生の楽園”に登場する方々のように・・・

老後は寒い間は関西で暖かい季節は島の生活。

段々畑で無農薬栽培。
2級小型船舶操縦士免許をとって小さな中古船を買って、目の前で釣ってきた魚と朝掘ってきたアサリを食べながら、猫に囲まれてのんびり暮らすという生活に憧れましたが・・・

車が使える陸続きではなく、医者もいない小さな島で暮らすとなると、病気持ちにはかなりハードルが高そうなので諦めました。


まあ、

あんな〜、島に移住したいねんけど?

といったら100%

あんた、ひとりでいけば〜

と超高速で返事がきそうですけど (T△T)

2021年追記 現在島の人口は約40人程だそうで、猫の方が遥かに多く本当に猫の島になってます。いつか(空き家の中に)ポツンと一軒家が取材に来るかも?

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